第40回サンダンス映画祭で音楽担当が特別審査員賞を受賞、監督が審査員大賞にノミネートされた話題作がついに日本上陸!
A24、ブラムハウスに続く独立系映画スタジオ【NEON】が英国と北米の配給権を獲得し、北欧アートホラー『テルマ』(‘17)、『イノセンツ』(’21)に続く新たな傑作の誕生を讃えた。脚本を監督と共同で手掛けたのは、大ヒット映画『ぼくのエリ 200歳の少女』(’08)、『ボーダー 二つの世界』(’18)で知られるスウェーデンの鬼才ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィスト。本作は2005年に発表した同名小説の映画化である。
主演は第74回カンヌ国際映画祭で主演女優賞を獲得した『わたしは最悪。』(’21)のレナーテ・レインスヴェ。今回長編デビューとなった監督のテア・ヴィスタンダルとは旧知の中で、プライベートでも母でありながら、息子を亡くして鬱状態という難役を熱演した。

社会からの疎外感と愛の真意を潜ませた秀逸なストーリーと
35mmフィルムで描き出された恐ろしくも静謐な映像美

登場人物の感情や台詞が極力抑えられ、慎重に計算された構図で撮影された本作は、を表現し、やるせなくエモーショナルなラストまで絶え間なく命への問いをたたみかけてくる。
失った側の感情をゆさぶり、日本の怪談話も想起させる、非常に静かでポエティックなジャンルレス作品に仕上がっている。

現代のオスロ。息子を亡くしたばかりのアナとその父マーラーは悲しみに暮れていた。墓地で微かな音を聞いたマーラーは墓を掘り起こし、埋められていた孫の身体を家に連れて帰る。一方、別の場所でも不思議な現象が起きていた。交通事故に遭った女性が奇跡的に蘇生したり、教会で葬儀を終えたはずの死者が家に戻ってきたり…。
愛する人の生還に喜ぶ家族だが、彼らは明らかに生前とは違っていた。

ヨン・アイヴィデ・リンドクヴィスト
(John Ajvide Lindqvist)
原作・共同脚本

1968年12月2日、スウェーデン生まれ。手品師として、北欧のカードトリック選手権で2位に入賞。その後は、12年間スタンドアップコメディアンとして活動するほかテレビシリーズ「Reuter&Skoog(原題)」(‘99-‘01)のほか、舞台演劇やテレビドラマの脚本も執筆。小説デビュー作『MORSE -モールス-』は、その洗練されたストーリーテリングと、ホラーとイマジネーションへの強い力などが網羅された一連の内容が評価され、2005年ノルウェーでの翻訳本ランキングで最優秀小説、スウェーデンのラジオの文学賞および、2008年のセルマ・ラーゲルレーヴ文学賞の受賞者に選ばれた。また、2008年北欧理事会文学賞の最優秀賞を受賞し、2015年にはアウグスト賞にノミネートされた。このデビュー作を彼自身が脚色したトーマス・アルフレッドソン監督による映画『ぼくのエリ 200歳の少女』はサターン賞の脚本賞にノミネートされ、オースティン映画批評家協会賞の外国語映画賞も受賞したほか多くの映画賞に輝き、マット・リーヴス監督、クロエ・グレース・モレッツ主演で『モールス』(’10)としてハリウッド映画化もされた。また原作と共同脚本を手がけた映画『ボーダー 二つの世界』(’19)は第71回カンヌ国際映画祭の「ある視点」部門でグランプリを受賞。同作品は特殊メイクも大きな話題となり、2018年にメイクアップ&ヘアスタイリング賞でオスカーにノミネートされた。本映画の原作「Handling the Undead」は2005年に発表した作品で、イギリスの高級日刊紙であるインディペンデント(The Independent)の日曜版「インディペンデント・オン・サンデー」に【スティーヴン・キングの全盛期を彷彿とさせる。太陽の光を浴びて読むのがベスト】と評された。

テア・ヴィスタンダル
(Thea Hvistendahl)
監督・共同脚本

1989年生まれ。ノルウェー出身。短編映画やミュージックビデオで多数の賞を受賞し、SWSWで上映された短編映画『Virgins4Lyfe』(’18)や、シッチェス国際映画祭でメリエス・ダルジャン賞を受賞した短編映画『Children Of Satan』(’19)、そして2017年にノルウェーの映画館でプレミア上映され、高い評価を受けたハイブリッド映画『The Monkey and the Mouth』(’17)(ヨーテボリ国際映画祭出品)などが含まれる。『アンデッド/愛しき者の不在』は彼女の長編デビュー作となる。

レナーテ・レインスヴェ
(Renate Reinsve)
As 息子を亡くした母親

1987年11月24日生まれ。アカデミー賞®でノミネートされた初主演作『わたしは最悪。』(’21/ヨアキム・トリアー監督)のユリア役で、一気に名声を博した。この役で彼女は2021年のカンヌ国際映画祭で主演女優賞を受賞。最新出演作のApple TV+製作ドラマ「推定無罪」でジェイク・ギレンホールと共演している。

ビヨーン・スンクェスト
(Bjørn Sundquist)
As 孫と娘を取り戻そうとする男

1948年6月16日生まれ。舞台、映画、テレビ俳優として活躍する、最も才能あるノルウェーの俳優の一人。2000年にはノルウェー国際映画祭アマンダ名誉賞を受賞し、ノルウェー映画界で最も高い栄誉を史上最年少で手にした。彼の主な出演作には『The Other Side of Sunday (原題)』(‘96)、『Junk Mail (原題)』(’97)、『Zero Kelvin(原題)』(’95)、『ヘンゼル&グレーテル』(’13)、『Dead Snow (原題)』(’09)などがある。

ベンテ・ボシュン
(Bente Børsum)
As パートナーを失った老婦人

1934年6月21日生まれ。1960年のカンヌ国際映画祭に出品された『Jakten (The Chasers)』(‘59)でキャリアをスタートさせ、以来ノルウェー映画史に大きな足跡を残したノルウェーのアイコン的存在である。2023年にノルウェー国際映画祭アマンダ名誉賞を受賞。

オルガ・ダマーニ
(Olga Damani)
As 還ってきた老婦人

1943年11月17日生まれのギリシャ人女優。アテネのギリシャ芸術劇場で学び、1975年から1985年まで同劇場の演劇に多数出演。その後、1986年から1995年まで国立劇場で活躍する。監督のKarolos KounやPantelis Voulgarisなどと仕事をし、演劇、映画、テレビで幅広いキャリアを築いた。

アンデルシュ・ダニエルセン・リー
(Anders Danielsen Lie)
As 妻を失った夫

1979年1月1日生まれ。ノルウェー出身の映画俳優、ミュージシャン、医師。11歳のときに映画『Herman (原題)』(’90)で俳優としてデビュー。『リプライズ』(’06)、『オスロ、8月31日』(’11)などで主演を務め、『パーソナル・ショッパー』(’16)、『7月22日』(’18)、『ベルイマン島にて』(’21)、『わたしは最悪。』(’21)などでは名監督とのタッグで知られている。

バハール・パルス
(Bahar Pars)
As 交通事故に遭う妻

1979年3月28日生まれ。イラン系スウェーデン人女優。アカデミー賞®にノミネートされた『幸せなひとりぼっち』(’15)の、主人公の良き友となる隣人のパルヴァネ役が記憶に新しい。

イネサ・ダウクスタ
(Inesa Dauksta)
As 反抗期の娘

2004年3月30日、リトアニアのヴィサギナス生まれ。3歳からノルウェーに住み、高校時代から演技を学び始める。

キアン・ハンセン
(Kian Hansen)
As 誕生日直前に母親を失った弟

2010年生まれ。家族とオスロに住み、『アンデッド/愛しき者の不在』がデビュー作となる。

2024年エルサレム映画祭

ベスト・インターナショナル・デビュー ノミネート …テア・ヴィスタンダル

2024年ヌーシャテル国際ファンタスティック映画祭

最優秀長編映画賞 受賞…テア・ヴィスタンダル
最優秀ヨーロッパファンタスティック長編映画賞 受賞…テア・ヴィスタンダル

2024年サンダンス映画祭

審査員大賞ノミネート…テア・ヴィスタンダル
ワールドシネマドラマティック特別審査員賞 オリジナルミュージック 受賞…ピーター・レイバーン

2024年ノルウェー国際映画祭アマンダ賞

助演男優賞/女優賞 ノミネート…ビヨーン・スンクェスト
ベストスコア ノミネート…ピーター・レイバーン
最優秀プロダクションデザイン賞 受賞…リンダ・ジャンソン
最優秀サウンドデザイン 受賞…アンドレアス・フランク、ベント・ホルム
ベスト メイクアップ 受賞…ライブ ベッカー クヌーセン、モーテン・ヤコブセン
最優秀撮影賞 受賞…ポール・ウルヴィク・ロクセット

2024年ヨーテボリ映画祭

最優秀北欧映画賞 ノミネート…テア・ヴィスタンダル

2024年リビエラ国際映画祭

最優秀作品賞 ノミネート…テア・ヴィスタンダル
最優秀監督賞 受賞…テア・ヴィスタンダル

前代未聞の新感覚ゾンビ映画
─The Daily Beast

最上級。メランコリー薫る美麗な作品。
─The Playlist

知性と感情、道徳心に深く響く、ゾンビ映画
─Variety

心に深く刻まれる作品
─Film Inquiry

ゆっくりと燃え上がった哀しみは、血みどろゾンビ映画よりも深い
─ガーディアン紙

哀れみと愛で優しく包んだゾンビ映画
─ニューヨーク・タイムズ

遺族の悲しみと葛藤を哀愁たっぷりに映し出した作品
─ハリウッド・レポーター

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